11月8日(日)17時~18時の約1時間、福岡県糸島市二丈で農業を営む吉住公洋さんとAPiQ!!メンバーでオンライン交流会を開催しました。
今回のイベントにご協力いただいた吉住公洋さんは、毎年APiQ!!の目玉イベントである農業合宿や赤米アートのお手伝いなどでお世話になっている農家さん。
みかんやお米の栽培を行う、農業歴約50年にもなる方です。
30年ほど前から赤米の栽培を始め、販売もご自身でされています。
今回のオンライン交流会は、次のようなタイムスケジュールで行いました。
1. APiQ!!とのつながりについて
2.農業について
3.質疑応答
1.APiQ!!とのつながりについて
私たち農業学生団体APiQ!!と吉住公洋さんがつながったのは15年前。
APiQ!!の初代OGが、農業合宿のインターンシップを企画するため、共同の農家さんを探していました。
多くの農家さんに農家さんに断られていたそうですが、吉住さんと出会い、農業合宿の実施につながったとのこと。
吉住さんが農業合宿の依頼を引き受けたのは、大学生にもっと農業を知ってもらいたいという想いがあり今も私たちの活動を支えてくださっています。
吉住さんが印象に残っているAPiQ!!の活動として、11年ほど前の「食と農の井戸端会議」というシンポジウムの開催や、食と農の小雑誌を作成などがあり、「これらの活動を参考に、幅広い活動をこれからも続けてほしい」とお話されました。
2.農業について
―赤米・黒米の栽培を始めたきっかけは?―
「市場価値を落とさない作物を栽培したい」「農業の情報を発信するうえでの切り口になる」
このような想いを胸に、減農薬農業の推進者から赤米の改良種の育種を提案されことをきっかけに始めたとのことです。
もともとお米は赤いものもあった、、、という話から、様々な場面で農薬・米の品種・環境問題など農業のついての情報発信をされているという吉住さんのお話にはで、
農業をもっと知ってほしいという想いが詰まっていました。
―赤米、黒米の魅力は?-
白米と比べて、赤米・黒米は農薬があまり必要ないだけでなく、ミネラルやビタミンなど栄養が豊富とのこと。
また、色素成分を含んでいるため、収穫時期になると田んぼが綺麗に色付くこともお話しされました。
吉住さんは、毎年7月に赤米の田植え体験を開催されています。
収穫を迎える9月ごろになると、田んぼは赤米・黒米で描かれたアートとなり、その光景は圧巻です。
3.質疑応答
交流会の後半は、参加者からの質問に対して吉住さんからお答えいただきました。
Q.コロナの影響についてはどのように感じますか?
A.家庭などの個人消費が増加しているため、直売所などは売り上げが伸びているが、
飲食店など業務向けの販売は減少している。
Q.農閑期にはどのようなことをされているのでしょうか?
A.現場の仕事が忙しくなくとも、農具や倉庫の手入れなど様々な仕事があるだけでなく、販売流通の業務もあるため農閑期はない。
Q.台風対策はどのようなことをされているのでしょうか?
A.台風対策はとくになく、祈祷をしてもらうくらいです(笑)。
ただ、台風が来ることを前提として、品種によって田植えや収穫の時期を分散するなどはしています。
Q. 米のできに関わる一番の要因は?
A. 味は土が重要です。
また、稲刈の時期が重要で、遅すぎると味が落ちてしまいます。
Q.他の農家さんや自治体の方と連携する場面はあるのでしょうか?
A. 二丈赤米生産組合という複数の農家を集めて生産し、農協を通さない仕入れ販売を行う場面、ふるさと納税などで自治体を通した販売をする場面、経費(補助金)に関して自治体と関わるときなどです。
【農家さんと話そう!~糸島の農家さんによるオンライントークイベント~】(2020年5月2日(土)開催)に引き続き、今回は福岡県糸島市二丈で農業を営む吉住公洋さんにお話を伺わせていただきました。
今回のイベントに参加いただいた皆さん、ご協力していただいた吉住公洋さん、ありがとうございました。