【ブログ:5月2日(土)農家さんと話そう!~糸島の農家さんによるオンライントークイベント~】

 

52日(土)18時~19時の1時間、福岡県糸島市で農業を営まれている加茂正彦さんによるトークイベントをオンライン通話(zoom)にて開催しました。

 

 

 

みなさんもご存知の通り、新型コロナウイルスの影響によって自粛期間が続いています。

 

 

 

「食と農をもっと身近に」をモットーに活動するAPiQ!!として、できることは何かと考え、このようなイベントを開催しました。

 

 

 

今回のイベントの目的2つ。

 

1つは、農業の生産現場について聞き、食・農をもっとも身近に感じてもらうこと。

 

 

 

2つ目は、新型コロナウイルスによって飲食店や百貨店の休業が続く中で、生産者である農家さんへの影響はどのようになっているのか、また、今回のことをきっかけに今後の日本の農業のあるべき姿とはどのようなものなのか、ということについて考えることです。

 

 

 

 

 

 

 

今回ご協力していただいた農家さん、加茂正彦さんをご紹介します。

 

 

 

福岡県糸島市にあるCAMO GREENFARMにて、田植え体験や学生インターンの受け入れなど、農業生産だけでなく、様々な取り組みを通して農業の魅力の発信を行っています。

 

キュウリ・トマト・キャベツ・ブロッコリー・レタス・チンゲンサイ・スイカ・柑橘・米など、多種多様な作物を生産されています。

 

 

 

糸島の農業の担い手の1人として、地域を引っ張る熱い農家さんです。

 

 

 

イベントは以下のコンテンツで行いました。

 

1.         加茂さんの1年間のお仕事のスケジュールについて

 

2.         作物の紹介や、その作物を栽培するまでの経緯

 

3.         仕事をする中で楽しいとき、やりがいを感じるとき

 

4.         仕事をする中で苦しいと感じるとき

 

5.         新型コロナウイルスによる農業分野への影響は?

 

6.         参加者による質問

 

 

 

 

 

加茂さんの1年間のお仕事のスケジュールについて

 

 

 

様々な作物を生産されている加茂さんの1年間のスケジュールは毎年変わる、ということでした。

 

1年間の中で、植え付けや収穫のタイミングを調節する際に大切なのは、収穫時期から逆算をしてスケジュールを組み立てること。

 

これは、「長年蓄積してきたデータがあるからこそできる」とおっしゃっていました。。

 

 

 

作物について

 

加茂正彦さんは、父親の事業を継承し、稲作だけでなく数十種類もの野菜の生産を手がけています。

 

生産現場のことはもちろん、農家としての経営を重視している加茂さんからは、販路獲得や売ることを大切している想いが言葉に現れていました。

 

 

 

仕事のやりがいとは

 

生産現場でやりがいを感じるのは、自分の手で育てた作物が消費者に届いたとき。

 

一生懸命育てた作物を美味しく食べてもらうことは、農家である加茂さんにとって最高の喜びであることは間違いないようです。

 

 

 

生産現場での仕事だけでなく、経営を大切にするようになってからは、農園で働く従業員さんが楽しそうに働く様子を見ることも加茂さんにとってのやりがいである、とおっしゃっていました。

 

 

 

仕事での困難は

 

生産現場だけでなく、販路拡大や農業の魅力を発信することを大切にする加茂さんにとって、ご自身の考えを広めることは簡単なことではない、とおっしゃっていました。

 

 

 

今後の日本の農業のありかたを、農家だけでなく消費者である私たちみんなで変えていく必要があることを強く強調されていました。

 

 

 

新型コロナウイルスによる影響は

 

飲食店や百貨店などの小売業の休業が続き、農家さんが作物を思い通りに出荷することが困難な状況が続いています。

 

加茂さんによると、農家さんの中で最も苦しいのは花を栽培している農家さん

 

収穫しても販売する場所が失われている、とのことでした。

 

 

 

お互いが苦しい状況にあるからこそ、消費者が農家さんを支える、という考えも大切にして欲しい、とおっしゃっていました。

 

 

 

質疑応答

 

農業生産の現場で仕事をされている加茂さんだから、わかること、知っていることがたくさんあります。

 

今回のイベントに参加していただいた皆さんからの質問に丁寧に答えていただきました。

 

 

 

Q.種苗法の改正による影響はあるのか。

 

A.

 

品種の育成の進行と種苗の流通を適正化し、農業の発展を目指す種苗法についての質問。

 

 

 

この法律が20203月に改正されることが閣議決定され、20214月の施行が予定されています。

 

「種苗の知的財産権」の重視に伴い、農家の「自家増殖の権利」が侵害されるとして物議を醸している話題ですが、法律の文言が難しく、農業生産現場においてどのような影響があるかは予測がつかない、とのことでした。

 

 

 

Q.海外への輸出は行っているのか。

 

 

 

A.

 

福岡県糸島市は、人口150万人を超える福岡市が隣接しており、大消費地を目の前にして海外に目を向ける必要性はまだない。

 

 

 

Q.高齢化・担い手不足が懸念される中、スマート農業の導入によって低コスト化・自動化を推進することで、かえって雇用が制限されるのではないか。

 

 

 

A. 

 

作物を育てるうえで、人の持つ知識・経験・技術をカバーできる高性能な機械を導入するのはコストが高いだけでなく、きめ細かな農作業はやはり人の方が勝る。

 

除草などに機械を導入することは可能であり、必要だと思う。

 

これからも人の手による農業は欠かせない。

 

 

 

Q.作物を育てるのが上手な人はどんな人か。

 

A.

 

毎日に農場に足を運ぶ人。

 

 

 

Q.私たち学生にできることは何か

 

A.

 

地域単位だけでなく国民一丸となって、日本の農業を盛り上げていく意識を広めるためにも、周りを巻き込んで積極的に活動を進めてほしい。

 

 

 

 

 

以下は、今回のイベントに参加していただいた方からの感想です。

 

 

 

農家さんの生の意見が聞けてとても参考になりました。」

 

 

 

現場で実際に働く方の話は現実味があり、とても勉強になりました。

 

 

 

「農家さんと気軽にやりとりが出来る機会はめったにないので楽しかったです。県外の農家さんと関わる機会が少ない地域にいる私に取って勉強になりました。

 

 

 

「加茂さんには、良くしてもらっている割にどんなことをしているのか、どんな想いで、農業をしているのかよく知らなかったので、今回、このような形で知ることが出来てとても嬉しかったです。」

 

 

 

これからそれぞれの道を行く学生にとって、農業生産の現場で働いている方の生の声を聞くことは、非常に大切と思います。

 

機会があれば、このようなイベントを積極的に開催していきたいと思います。

 

今回のイベントに参加していただいた皆さん、ご協力していただいた加茂正彦さん、

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考:

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/matsudairanaoya/20200304-00166054/

 

https://pasona-nouentai.co.jp/start/casestudy/1245